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グリーンキーパーのひとり言39

ニューベント(シャーク)練習グリーンお披露目

気象庁が暖冬予想を途中で撤回した「かなり寒い冬」もようやく終わりを告げ、春らしくなってきました。ゴルフのトーナメントも華やかに始まり、シーズン到来です。
アウトコース側の練習グリーンを最新のベントグラス(シャーク)に転換するために、冬の間クローズしていましたが、いよいよお披露目となりました。人間に例えると、まだ中学生くらいの段階ですから、本来の実力は未知数ですが、毎日使用しながら仕上げていこうと考えています。

  • シャーク種子

  • 秋の播種風景

  • 発芽初期

昨年秋10月に入ってすぐ種まきを計画していたのですが、台風の影響で中旬までずれ、気温の落ち込みも早かったために初期成育は苦戦を強いられました。またせっかく発芽した面を野良猫?などに毎日ほじくられ、忌避剤さがしに躍起になった時期もありました。

  • 発芽1ヶ月後①

  • 発芽1ヶ月後②

  • 野良猫のイタズラ

その後降雪も多く寒い冬でしたが、アルミシートで保護しながら養生したかいあって、3月にはほぼ芝が生え揃いました。肥料、目砂等をしながら、段階を追って刈高を下げ、4月7日に本グリーンと同様(3.9mm)の刈り込みを開始しました。

  • 雪景色

  • シートによる養生

  • 肥料散布

  • 4月10日現在①

  • 4月10日現在②

まだ若干の凹凸もあり、グリーンスピードも本グリーンより少し遅めですが、お客様の利用頻度の高いグリーンですから、使いながら仕上がっていくと思います。耐暑性、耐病性など我々がニューベントに求める長所とパッティングクォリティーの向上という両面に今後大いなる期待をしています。

  • グリーンカラー工事

  • 芝補修工事

  • 法面芝張り工事

ティーグランドやフェアウェイなどの日本芝も桜の開花と共に青みを増しています。
今シーズンもより良いコースとなるようにコース課一丸となって様々な作業をしています。例年進めているグリーンカラーのライン出しや、不要な植栽の撤去、補修など、この時期しかできない工事は地道な努力が必要です。コースは現状維持だけでは良くなりませんし、ほんの少しでも進歩が必要です。苦しい時代こそポジティブな思考でがんばりたいものです。

清澄ゴルフ倶楽部 グリーンキーパー 野呂田 峰

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