コラムColumn
グリーンキーパーのひとり言69
テレビ番組放映
2018年12月13日
12月に入っても例年にない暖冬が続いていましたが、ようやくここにきて寒波が襲来し、冬らしくなってきました。毎年のことですが、雑木林の中にある当クラブは、落葉清掃に明け暮れる日々となっています。落葉自体も半月遅い感覚なので、何とか霜よけのシート掛けが始まる前に目途をつけたいのですが、気温の変化に一喜一憂しています。
-
落葉清掃作業
-
乗用ブロワー
-
堆肥業者への搬出
この時期になると芝の生育もほぼ止まり、主要な作業は終了しています。3ヶ月に及ぶ猛暑や台風の被害など今年も様々な出来事がありましたが、何とか一年を無事に乗り切ることができました。このコラムでも以前書いたように、ベントグリーンは秋がスタートの植物なので今年の暖冬は非常に助かりました。根の張りも良くなり、現在は硬く締まった高速グリーンに仕上がっています。
-
台風被害
-
現在のコース状況
-
晩秋の高速グリーン
最近では地上波によるゴルフ番組はめっきり減りましたが、BSなどを中心にいくつかの面白い番組が放映されています。その中で毎週日曜日の7時30分からBSテレビ東京の全国ネットで「ゴルフ交遊抄」があり、清澄ゴルフ倶楽部を舞台に今月放映中です。
撮影されたのは10月上旬で、コース担当者としてはもう少し後だとさらに仕上がって・・・なんて欲目もあるのですが、自分のコースですから毎週楽しみに拝見しています。
-
豪快なティーショット
-
プレー撮影風景
-
プレー撮影風景
番組のコンセプトは、ゴルフを通じて普段から交遊のある「気の置けない仲間」とのエピソードや人生における価値観などをゴルフ場で語り合うというものです。毎回著名人や経済界の重鎮などが登場し、二人だからこそ分かる話や、ゴルフから学んだこと、ゴルフと仕事の共通点などを披露して番組を盛り上げます。
同伴プレーをしながらの解説や、ためになるレッスンコーナーには、トップアマからシニアになってプロ転向し、大活躍中の田村尚之プロが登場します。
学生プレーヤーが全盛時代のアマチュアゴルフ界で、「サラリーマンの星」といわれていた頃からファンのひとりだった私は、撮影当日をとても楽しみにしていました。誰にでも優しく接する人格者で、実は自虐的なギャグを交えたトークがとても上手です。現在某ゴルフ週刊誌に連載中の、シニアツアー裏話を綴った1ページも毎回真っ先に読んでいます。
撮影内容については、まだ放映が残されていることもあり、「ネタバレ」になるといけないので控えますが、30分間4週分の撮影に、ディレクター、カメラマン、アナウンサー他30名以上ものスタッフが携わっていることに驚かされます。
突発事項が起こりがちなアマチュアゴルフを撮りながらの進行も、我々ゴルフ場スタッフとの事前打ち合わせ通りスムーズに終了しました。司会進行役の水原恵里アナは、相当ゴルフがお好きなようで、「綺麗なゴルフ場ですね~ラウンドしたいな~」と、残念そうに、画面に入らない場所で田村プロのドライバーを振っていました。
-
プレー撮影風景
-
プレー撮影風景
-
トーク撮影風景
休場日を利用しての撮影でしたので、番組冒頭での「清澄ゴルフ倶楽部紹介」も予想以上に時間を割いてくださいました。紹介文の決定には、私を含めてスタッフが頭を悩ませましたが、短い時間に効果的な画像とコメントを合わせて「さすがプロ」という出来で感心させられます。
過去にも何度かこのような撮影に当クラブは使われていますが、毎日見ているコースも画像の中では印象が変わることがよくあります。「あそこを直さないと・・・」「あれもやらなきゃ・・・」
自然相手に完璧などないことは重々承知していますが、あまりにもやるべきことが多くて愕然とします。
そろそろ来年のメンテナンス計画をまとめなければなりませんが、少しずつでも前進できるように日々精進していきたいと思います。
清澄ゴルフ倶楽部 グリーンキーパー 野呂田 峰