コラムColumn
グリーンキーパーのひとり言3
グリーンシート掛け
2005年01月08日
この冬は例年にない暖冬で、12月に入っても本当に暖かい日が続きました。通常12月上旬には朝霜が降りて、コース一面真っ白の世界になるのですが、昨年は年末に寒波が来て、ようやく真冬のゴルフ場らしくなりました。
この時期は関東のゴルフ場で朝早くスタートすると、一面霜と凍結でバリバリの中プレーされた経験をお持ちの方も多いと思います。 そんな中、当倶楽部では少しでも良いコンディションでプレーして頂くためにグリーン上に「アルミシート」を掛け、ボールがシーズン中と同様に止まり、転がるための手助けをしています。
■ 冬のグリーン作業手順
①プレー終了後の午後にグリーン刈りをします。
(この時期、ほとんど芝は伸びませんが、細かいスパイクマーク等を転圧するためにグリーンモアを走らせます。)
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グリーン刈り風景
②翌日用のカップ切りをします。
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カップ切り風景
③グリーンのシート掛けをします。
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①各グリーン角のポイントからシートを掛ける
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②シートを掛け、風で飛ばされないようにピンと土のうで留める
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③シート掛け終了
④早朝、ピンを抜き、シート上げをします。
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①シート上げ風景1
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②シート上げ風景2
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③シートを干す場所に運ぶため、一旦畳む
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④ブルーシートにのせて運ぶ
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⑤日の当たる法面に干す
⑥グリーン上の落葉、芝カス等をブロワーで清掃し、終了です。
■ 冬のティーグラウンド
冬の朝、凍結した真っ白なティーグラウンドでショットをするのは辛いものです。
当倶楽部ではレギュラーティーには縦2m横5mのシートを掛け、その他のティーにはティーボーラー(穴あけ器)を置いています。
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レギュラーティーのシート掛け
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レギュラーティーのシート上げ後
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バックティのティボーラー
冬の凍結と霜を防ぐための一連の作業は、とにかく人手がかかります。
1枚200~300㎡のシートを掛けるには1班、5人以上は必要ですし、朝霜の付着したシートは50kg以上にもなり、これを 2人組で運ばなければなりません。そのため不況続きのゴルフ場業界ではシート掛けをしない(できない)コースが増えています。
そんな中、何とか良いコンディションでお客様にプレーして頂きたいと頑張っている、「冬の清澄ゴルフ倶楽部」に、今年も是非ご来場下さい。
清澄ゴルフ倶楽部 グリーンキーパー 野呂田 峰