コラムColumn
グリーンキーパーのひとり言30
雷とゴルフ場
2008年05月27日
数日前のある日、懐かしい知人から電話がありました。
「5月にもなるのに、最新コラムが雪景色とは何事だ!」と、ごもっともなお叱りを受け、久々にコースの近況や新しい話題を書くことにしました。
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積乱雲
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激しい稲妻
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大雨
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3月落雷 4番ホール①
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3月落雷 4番ホール②
ゴルファーが唯一、自身の判断でプレーの中断をすることができる自然現象が「雷」です。・・・とは言いながら、実際のゴルフ場内では同伴競技者もいれば、前後のお客様もいる。ましてや現在のほとんどのコースに乗用カートが導入されている点など、ゴルフの原点からかけ離れてきた現状では、我々のゴルフ場側の判断や対応が重要な問題になっています。
当倶楽部でもパソコンでリアルタイム落雷情報を見ながら、危険度をレベル1~4まで段階的に対応策を示した「落雷マニュアル」を作成し、プレーヤーや従業員に落雷事故が起きないよう努力しています。
雷に関する避難方法には誤解されているものも多いので、念のために説明しておくと、ゴルフ場のような広い所で落雷の危険がある場合には、とにかく防雷設備のある建物(当倶楽部では、クラブハウス、茶店、防雷小屋)に非難してください。 バンカー等の凹地に低姿勢で・・・なんて説もありますが、たとえ安全でも、大雨の中では数分も耐えられません。(笑)
また4m以上の高い木のそばに逃げてしまった場合には、頂上から60度の角度で書いた円より外まで離れて下さい。細い棒状のものが雷を誘導することは確かで、雨に濡れることが心配でも命には代えられません。 ゴムタイヤを付けた乗用車は安全ですが、密閉されていない乗用カートでは落雷の危険があります。とにかくクラブも何も全て放り投げて避難して下さい。
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新設防雷小屋#4
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リアルタイム雷情報
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防雷小屋看板
当倶楽部には、クラブハウスと茶店以外に、合計11棟の防雷小屋があります。その内3棟は今年になってから増設しました。素早く、近くの安全な場所に避難することが重要です。その後はリアルタイムの落雷情報により、中断、もしくは中止となることもありますので、誘導にしたがって避難して下さい。
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グリーンの更新作業①
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グリーンの更新作業②
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グリーンの更新作業③
5月末現在、グリーンには今年初めての本格的なエアレーション作業をしております。プレーコンディションの良い時にご迷惑をかけることは、グリーンキーパーとして最も頭の痛いところですが、ワングリーンとして最小限のダメージで更新作業をしておりますので、ご理解下さい。国内有数の内陸性気候の夏を乗り切るために、最善の準備をしております。
その他にもカート道路の補修工事や、花壇の植替えなど、コース内の美化につながる作業も順次行っておりますので、是非ご来場下さい。
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カート道路の補修
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花壇の補修
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花壇の植替え
清澄ゴルフ倶楽部 グリーンキーパー 野呂田 峰