コラムColumn
グリーンキーパーのひとり言12
漏水工事
2005年11月05日
清澄ゴルフ倶楽部は開場12年を迎え、念願の練習場も完成しました。今後も益々、皆様に愛されるゴルフ場を目指して我々もがんばっていきたいと思っています。
ところで10年を越えると、コース内の設備も様々な所に問題が出てきます。今年の夏も配管の漏水やポンプ関係の不調で大変苦労しました。前にも書いたように 、芝にとっては散水と排水を含めた水管理が最も重要です。設備の不備はタイミングが悪いと致命傷になってしまうので、日常の点検整備は欠かせません。 それでも散水配管の老朽化や造成時の欠陥工事が、10年過ぎると「漏水」という形で表に出始めます。それが、いつ、どこに発生するかは「運」みたいな部分があって、頻繁に 起きると基本的なコースメンテナンスにも影響が大きくなるのです。
■ ①漏水発見
漏水と一口に言っても、ほんの少し芝の上に流れ出す場合と本管が破裂した時のようにコース内が水浸しになったり、土砂が流されて台風時の災害のようになってしまう場合もあります。
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漏水現場①
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漏水現場②
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漏水現場③
■ ②コース内のバルブ閉め
コース内のバルブを数ヶ所閉めて、漏水エリアの「水ぬき」をします。
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バルブ①
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バルブ②
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バルブ③
■ ③漏水配管の補修工事
コース内は芝地なので、基本的には重機が入れません。配管は1m~深いところは2m程度下にあり、「穴掘り」は大変な作業です。
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補修工事
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漏水ヶ所①
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漏水ヶ所②
■ 芝補修
配管補修が終わると、修理地にはなりますが、なるべくプレー上の問題がないように芝張りをします。
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漏水で凸凹の芝地
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下地補修作業
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芝張り作業
コース内の散水設備は芝を育てるために重要なばかりでなく、朝露を払ったり、池の補給用に使用したりと様々な用途に使われています。本当はコース内に井戸があるとコースメンテナンスのためには助かるのですが、地形上、水脈が無く、あきらめています。
経年劣化で漏水被害が増えるのは仕方ない事ですが、いつ、どんな場面で発生するか予想がつかないだけに、毎年悩みの種をなっています。
清澄ゴルフ倶楽部 グリーンキーパー 野呂田 峰